[LADY/淑女] 2019年 45.5×37.9(cm)

女性を取り巻く人権問題をテーマとした作品です。
強権的な男性と望まない結婚をし、様々な重責に縛られていて身動きが出来ずにいる女性の悲哀を描きました。
自由を渇望しつつ何もできず絶望し、薬物に溺れる退廃的な生活を送る傍ら、一緒に暮らす小動物だけが彼女にとって唯一の味方であり、
同時に太陽や天使を思わせる救いの象徴であるという事を表現しました。
作品上の二つの不定形な形は彼女の不安定な心理状態を表し、見失いつつある彼女自身の自我と、
神格化するあまり元の形を忘却してしまった小動物の姿を表しています。
無軌道に伸びる花瓶の花は自由を渇望する彼女の心を表し、一脚のみの椅子は依存心を表現、
救いの象徴に寄りかかる事しかできない弱った心を描いています。
また、武功を称える花瓶の絵や結婚相手の容姿をかたどった壁面のレリーフは名誉欲や所有欲を象徴し、
物として扱われ、常に監視されているような窮屈な生活を暗示しています。
Concept 1
Concept 2
Concept 3
LADY/淑女 2019
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